パート11 “東京駅の新幹線はつながることもできる!?”
地下鉄はわかりやすいんですけど、下水道とかの埋設物とかはわかるんでしょうか?電力管とかNTTとかもありますよね。
地表に近いところでは、
一応掘るときは「ココを掘って良いですか」って、あちこちに許可をもらいにいっていますね。
地下に道路つくるときも、交差する埋設物があれば、
地下のインフラという話でいうと、結局、リニアも、田町の操車場の跡を使うのかなと思ったら、新幹線の真下に来るんですね。
新幹線やリニアの始発駅などは、国鉄時代からいろいろと検討していますよね。
計画の時間が長いですね〜〜。お話を伺っていると。
計画の長さで言ったら東京駅ですよね。もともと行き止まり式(
そこがアムステルダム中央駅に似ている、っていう話がありますね。外見の話じゃなくて、システムが似ている。アムステルダムも通過するんですね。ヨーロッパにしては珍しい。セントラルステーションのくせにターミナルじゃない、っていう。
新幹線も、
たとえば東海道新幹線を田端まで通して、東北新幹線を品川までにすると、東京駅がボトルネックにならなくて済む。スルーでお互いに通しちゃった方が楽なはずで、過去にそのような検討もされていたはずなんですけどね。
なんでやらないんですかね??
いろいろ事情があって。よく言われるのは、電気方式が違うとか、信号方式が違う、とか言うんだけど。そんなのはやる気になれば合わせられるはずです。
なるほど。力技でっていう方法があるんですね。
北陸新幹線はそうですよね。北陸新幹線は(電気の周波数が)50hzと60hzの場所が交互にありますよね。長野入って60hzになって、新潟の方に出ると一度50hzに戻るんですよね。そしてまた北陸の方へ。
東海道新幹線を作ったときは、いちおう北に伸ばせるような構造にしていますね。今の18・19番線と16・17番線の北端です。
線路、繋がるんですか?
繋がってはいませんが、初代の総合司令所の建物は東京駅より北へ延伸できる可能性を残して設計されていました。ただ、当時の文献にも、線路が北に延びる可能性を残しておく、
やろうと思えば、できる状態にはなっている。
これまでの話と合わせてみると、まずは地形というところから、その間を縫うように道を作るということがあって。その後、いろんな事情が加味されて都市や鉄道ができていくわけですね。その結果、渋谷とか、新宿といった都市や東京駅や品川駅ができている、ということなんですね。
【次回へ続く】
注釈
※1
大深度地下の公共的使用に関する特別措置法(平成12年5月成立 平成13年4月施行)のこと。
三大都市圏の一部において、地下40m以深ないし支持地盤上面から10m以深のどちらか深い方を大深度地下と定義し、公共的利用に使用できるとしたもの
編集担当(学芸員)による補足
■下水道台帳から地下の水道管を見てみよう
今回話題にでてきた、地下埋設物についてですが、東京都下水道局が下水道台帳をホームページで公開しています。このホームページの地図を見てみると、地下の埋設水道管がどのようにまとめられて流れているのかがよくわかります。あなたの自宅や職場からの排水はどのようなルートを通っているか確認してみるのはいかがでしょうか?
http://www.gesuijoho.metro.tokyo.jp/semiswebsystem/SuperaPageWeb.aspx
■「道路管理システム(ROADIS)」によるGISによる運用
東京23区や政令指定都市の一部では、一般財団法人道路管理センターによる「道路管理システム(ROADIS)」が運用されています。このシステムでは、GIS上に様々な種類の地下埋設物(水道、電力、地下鉄など)をレイヤ別に管理しています。このシステムにより、行政や各種インフラ担当者が情報を的確に把握することができるようになっています。
http://www.roadic.or.jp/systemimage.html