こんにちは。ドボ博学芸員のS.Tです.普段はドボ博のコンテンツの管理や更新などを担当しています。このページでは、ドボ博のコンテンツをより楽しめるように、学芸員(スタッフ)独自の視点で楽しみ方を提示していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
今回は,ドボ博の「東京インフラ解剖をめぐる」と題してドボ博で紹介されたコンテンツを実際に歩いてめぐってみる企画の第1弾!!
鉄道関連の土木に特に詳しい(この分野においては”レジェンド”である)小野田滋先生がオススメする、新橋駅〜秋葉原駅までのドボ博「ホットスポット」をメインに実際に歩いてみました。
小野田滋先生
スタートは新橋駅SL広場。そこから高架橋沿いを有楽町方面に歩いていきます。ここは新永間高架橋(ドボ博005)で、当時の高架橋が現役で活躍しています。電車の音を聞きながら、アーチやレンガの構成をじっくりみると当時のまま残っている部分も見ることができます。耐震補強工事が行われつつも未だに現役とはすごいですね。アーチの内部空間の使われ方も場所や時代によって変わっていきそうなので、今後の変化にも注目です。そういえば,SL広場のSLの載っている台もこの高架橋がモチーフでした。
有楽町の手前で線路から離れて、日比谷公園(ドボ博087)で少し休憩。そこから内濠(ドボ博088)沿いを歩いて、丸の内仲通り(ドボ博003)へ。そして、行幸通り(ドボ博002)に出ると、東京駅(ドボ博004)が正面に見えてきます。この辺りは,東京観光などでもおなじみですが、改めてドボ博の内容をスマホで確認しながら見るとまちあるきも楽しいです。
個人的には、東京駅の丸の内北口付近にある「覆輪目地」がテンションがあがるポイントです。目地がかまぼこのようにぷっくりふくらんでいてかわいらしいです(同じように目地をみているおじさまを見て、すこし仲間意識のようなものが芽生えました笑)。
東京駅を抜けて、日本橋方面にあるきながら、常磐橋(ドボ博023)へ。この辺りは大規模再開発の計画や、修繕工事がたくさん行われています。今後東京の中でも大きく変化するところです。常磐橋も復元工事中です。
そこから神田に向けて歩くと、途中の竜閑橋交差点近くの児童公園に、昔の竜閑橋の鉄筋コンクリートトラス橋が一部保存されていました。日本初のコンクリートトラス橋だったとのこと。この辺りから神田駅にかけては、江戸時代の古地図などをもとに掘割や川跡をたどるのも楽しいです。
神田駅の西口脇には、神田下水(ドボ博024)の紹介板を見ることができます。ビジネス街の町割りと大火との関係や地下の下水まで想像しながら歩くとまた楽しいです。(でも、この辺まで歩いてくるとけっこう疲れてきます笑)
そこからはまた高架沿いに歩いていきます。新永間高架橋とは高さも異なるのか雰囲気の違いも楽しめます。そして、中央線の高架をくぐり万世橋につくと、万世橋高架橋(ドボ博030)をみることができます。現在はリノベーションされておしゃれなレストランやショップがならんでいますが、その中では旧万世橋駅の史跡もみることができます。
万世橋高架橋とその奥にみえる高架橋との風景は、土木ファンならずとも観光客に人気でした。すぐ振り返ればそこは秋葉原の電気街の風景がある、このコントラストがさらにここを訪れた観光客が立ち止まってシャッターを切ってしまう場所にしているのかもしれません。そして電気街を抜けると秋葉原駅(ドボ博031)のゴールとなりました。
ところどころ休みながら、ゆっくり歩いて2時間〜2時間半程度、約6kmの行程です。その中でドボ博内で紹介されている10事例をみることができます。
いつも見慣れている場所も、ドボ博で紹介されている視点を踏まえて歩いてみるのはいかがでしょうか。また随時,ドボ博の事例を体験できるルートを紹介して行く予定です!
今回めぐった地図はこちら!
次回もお楽しみに!!