はじめまして。ドボ博学芸員のY.Tです。
私からは「東京のインフラ解剖をめぐる」シリーズとして今後、ちょっぴりマニアックな視点のまち歩きをお送りできればと考えています。どうぞよろしくお願いします。
というわけで早速、まちを巡っていきましょう。
今回訪れたのはここ!
赤羽駅です。ここから赤羽のまちを抜けて、岩淵水門(ドボ博048)を目指したいと思います。
赤羽駅周辺は昔ながらの居酒屋さんが多い街として有名ですが、さっそくそんな雰囲気をたっぷりと感じます。お昼の時間だったのでお店は閉まっていますが、夜だったら目的を忘れて何軒も巡ってしまいそうです。危ない危ない。
飲み屋街を抜けると、日用買い回り品の商店街があって、
大通りを抜けて、
味わい深い住宅街が続きます。
あ!住宅街の先に堤防を発見!
堤防を登ると…
発見!!岩淵水門(新・旧)!!
周辺はけっこう、散歩したり、一休みしたり、ジョギングやサイクリングする人がいて、この地域の大事な憩いの場になっている感じです。
それでは、近寄ってみます。
いいですねー。どっしりとしていて、コンクリートの黒ずみが歴史を感じさせてくれます。
通称「赤水門」と呼ばれるこの旧岩淵水門。ドボ博の解説にあるように、設計はパナマ運河の建設にも関わった内務省技師・青山士(あおやまあきら)によるもの。帝都・東京を守るために建設した荒川放水路(現在の荒川)と、昔の流路である隅田川の流れを分けるためにこの地に建設されました。
現在は背後に立つ「青水門」こと現・岩淵水門にその機能を譲っていますが、東京の治水を物語るモニュメントとして保存されています。
こちらが現在の岩淵水門。その大きさに圧倒されます。
旧岩淵水門との対比で、治水機能が大きく強化されていることを感じます。
おや、旧岩淵水門の近くにあるこれは…?
と思って近づいてみると、過去の洪水の記録が原寸大で解説されていました。
普段は穏やかな荒川の流れですが、いざ洪水が来ればこれほどの高さの水が押し寄せるのかと思うと、自然のスケールの大きさを感じずにはいられません。
日頃の備えが大切だと思うと同時に、このように目に見える形で洪水の凄さを伝えていくことも、防災・減災のためにとても大切だなあと感じます。
とはいえ、日常の荒川は、のんびりしていて、穏やかなとても気持ちの良い場所でした。
それを見守るように旧岩淵水門は、大正時代からこの場所に佇んでいるんだなぁと感じる、そんなまち歩きでした。
さて、次はどのインフラを見に行こうかな。
【アクセス】
電車で
JR赤羽駅より 徒歩20分
東京メトロ南北線志茂駅または赤羽岩淵駅より 徒歩15分
バスで
JR赤羽駅より都バス「豊島5丁目団地」行き 「岩淵町」または「志茂2丁目」下車 徒歩10分