ドボ博 座談会 パート5

暗渠と橋のマニアな見方

zadankai
「東京インフラ解剖」といきなり言われても、何の事だかよくわからない。そんな方にも、東京インフラを見る「とっかかり」を作ってもらうため、独自のこだわりをもつ専門家による、マニアックな座談会を行いました。壁マニア、地形マニア、橋マニア、鉄道マニア・・・。これを読めば、きっとあなたなりの東京インフラの見方が見つかるはずです。


パート5 “暗渠と橋のマニアな見方”

 

北河さん

川跡という意味でいうと、暗渠化したところも橋の名前って残ってますよね。あれは橋じゃないんですよね?

(橋に詳しい)紅林さん

橋なんですよ!

北河さん

あれも橋なんだ!

(橋に詳しい)紅林さん

蛇崩川とか呑川とかですね。まだ橋本体は残っているんです。地下に。全部ボックスカルバートとかで通っているんじゃなくて、そこの部分だけ、ちゃんと橋ができたりして。

北河さん

そのまま使っているってことですか。

(スリバチ学会の)皆川さん

じゃあ表面のあれを剥がすと、橋が出てきたりするところもあるんですね。

北河さん

橋マニアは、暗渠に近づきながら、橋の気配を感じているんですね。

(地図デザイナーでもある)杉浦さん

昔の川の護岸とか出てきていいな、とかも思いますね。それとセットで橋も出てくるのかもしれませんね。

ドボク素人な大山さん

もう少し橋の話をしていいですか。船にのって隅田川をずっと渡ったときに、先生方から「橋を見るときは橋の裏を見ろ」っていわれて、僕はポカンとしたんですかど、、、笑

東京インフラ007 隅田川

(ニヤニヤしている)八馬さん

誰が言ったんですか???笑

ドボク素人な大山さん

橋好きの人って、使われている材料や構法とか、そういうところに着目して見るというようなことをおっしゃっていて。橋好きの人ってどこを見ているんだろうって。

(橋に詳しい)紅林さん

基本は外観なんだけど、下は下に潜らないと見れない。だからやっぱり、潜れる時は下から見上げて。こんな風になっているんだな、というのを見て。横は外から自由に見られるけど。下は、下に入り込まないと。船なんかで行ったときには必ず上を見上げてね。オーっとか言って。

(マニア目線の)八馬さん

テンションあがりますね笑

一般人目線な渡辺さん

え?どこでテンションあがるんですか????笑

(マニア目線の)八馬さん

床版がどうなっているか、とか。

撮影:大村拓也

 

北河さん

ブレース(斜材)が入ってたり、とか。

内田さん

こんなプレスが入ってたんだ!!とか。

橋脚内部の機械装置(提供:八馬智)

 

 

(マニア目線の)八馬さん

あとは、水道管とか、そういうのがこんなに入ってたんだ、とか。、とか。

一般人目線な渡辺さん

。。。。。。。。

ドボク素人な大山さん

。。。。。。。。

(スリバチ学会の)皆川さん

橋の裏って構造が見えるのと。時代を感じさせますよね。昔は物が無いんだけど、すごく大切に鉄を使ったり。

(地図デザイナーでもある)杉浦さん

リベットでまだ固定しているんだ、とか。最近はわりと材料より人手の方がお金がかかるんで。材料をわりにふんだんに使っちゃうんですよね。昔は鉄が貴重だから。大切に鉄を使いながら。すごく軽やかだし。美しいじゃないですか。そのスッピンさが、橋の裏に見えている。

一般人目線な渡辺さん

橋をス、スッピンって、、、

ドボク素人な大山さん

僕、流します。笑

 

【次回へつづく】

 


座談会アフタートーク

北河さん

今回の座談会で話題にもなった「橋」の裏側。まち歩きをする際にぜひ注目してみてください。水上バスに乗っていろんな橋の裏側を見るのもオススメです。


 

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