新幹線の
中部地域と新幹線との間には、車両製造・軌道インフラの建設において、密接な関係がある。日本車輌製造株式会社の豊川製作所は、1964年より総合車両工場として集約整備され、各種輸送用車両・機器を開発・生産している。新幹線についても、1972年より豊川製作所にて生産を開始し、2019年8月には新幹線車両製造4000両を達成している。
新幹線車輌は古くは0系・100系は鋼製であったが、その後は軽量で耐腐食性やリサイクル性に優れるアルミ合金が採用された。このアルミ合金製造には豊富な電力や原料輸入のための大きな港が必要とされ、名古屋港近傍にある名古屋軽合金製造所(現株式会社UACJ 名古屋製造所)においても先頭部等の一部材料を製造しており、地の利を活かしている。
製造された新幹線は、愛知県道や国道を経て、東海旅客鉄道株式会社 浜松工場へ、トレーラーにて輸送されて運用される。なお、製造された新幹線はロングレールの上を走行するが、このロングレールを輸送するための専用車も、日本車輛製造株式会社で製造された。一方、レールを敷設する際の枕木についても、中部地域に豊富な製造実績を有する企業による高度な技術により生産される、PCまくらぎや軌道スラブ(安部日鋼工業)が現在主流となっている。