のこぎり屋根工場群

愛知県一宮市

のこぎり屋根工場は、その大半が操業を止めたが、ほとんどはかつて繊維関係の工場であった。織物工場は、工場内に直射日光の照射を防ぎ、糸や生地の色や状態の確認に適した安定的な光源を得るため、上部採光面を北に向けて建てたとされる。これまでの調査でも、ほとんどの建物が北面採光であった。

 

繊維業が盛んであった一宮市では、工業統計によるとピーク時の昭和47年には市内で8,276ヶ所もの繊維関連工場があったという。大規模な織物工場もあったが、2~3連程の小規模な「機屋(はたや)」と呼ばれる、のこぎり屋根工場が数多く建てられ「毛織物王国」を支えた。

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