区分:⑦飛騨高原/両白山地 特徴:山地の標高は高く区分⑥と同様急流であるが、扇状地の下流に平野が存在する。 河川:神通川、庄川、小矢部川、手取川、梯川、九頭竜川
白川郷を流れる庄川_撮影:知花武佳
これは霞提と呼ばれている堤防です。
庄川中流部(霞堤)_撮影:知花武佳
この辺になると、草が生えていても、黒部川など区分⑥の扇状地と雰囲気が似ているなと思うんですけれども、最後、この平地の雰囲気が表れるんですね。
庄川下流部_撮影:知花武佳
九頭竜川 中流部_撮影:知花武佳
九頭竜川中流部_撮影:知花武佳
九頭竜川下流部_撮影:知花武佳
九頭竜川も立派な扇状地とまっ平らな河口というので、綺麗に中流・下流というのが分かれます。庄川をはじめ、このエリアの神通川、手取川や、九頭竜川もそうですね。ものすごい急流な扇状地なんですけれども、その後まっ平らな所に出るので、逆に言うとそのまっ平らな所が結構水害にあってきました。勾配が急に落ちるので。
三国港突堤_撮影:大村拓也
庄川流域の集落(Google Mapより)
手取川流域の集落(Google Mapより)
庄川の上流は岐阜まで続いており、山もとても高いんですね。一方、手取川は確かに扇状地は立派ですけれども、上流は白山で、山も高いですけれどもすぐ終わるんです。
そうすると、どっちも冬にものすごく雪を溜め込むんですけれども、手取川は春先の4月に融雪出水で全部流れちゃって、それを代掻きで田んぼに入れたらそれで終わりなんですね。
ですけれども、庄川は、浅野総一郎が小牧ダムをつくって大喜びしてたことから分かるように、ものすごく雪も多いし山も高いので、溶けるのに時間がかかって、5月・6月でもまだ融雪出水の影響ってあるんですよね。だから水もちが全然違う。庄川の方が水が豊富なんですね。
手取川は違って、1つ1つの田んぼに土砂入れているんですね。その集落の1つで、この集落はいかに苦悩したかが書かれた石碑があったのを覚えています。田んぼをやりたいんだけれど泥がなくて、スカスカの土で保水ができず稲作ができないんです。そのため周りの集落に「悪いんだけど泥をちょっと分けてくれ」とお願いして、泥を貰って自分の田んぼを作っていたから、周りの集落から「この泥乞食が」と馬鹿にされた集落もあるんです。