パート6 “川端康成は土木マニアだった??”
橋の下の話だと、川端康成が、隅田川ができたときにいろいろ橋を見てまわっていて「やっぱり橋は下から見ると良い」と言っています。川端康成の感性と通じるところがありますね。彼は、橋は下から見ると一番力学的な仕組みがわかっていいっていうふうに言っているから。
(参照: 東京インフラ解剖 018 豊海橋 )
マニアなんですね。
結構彼は橋について語っているんですね。
そうなんですね。ちゃんと読んでみますね。トンネルとか。
作る時って、工事風景を?
できてからもね。あそこはデパートの屋上にスポーツランドという遊園地があって、とか言ったりもしてる。だから伊豆踊り子とか、そっちのイメージが強いけど、モダンな都市のことも書いている。
ちょっと、ちゃんと読んでみないと。
僕も、それ読みたいですね。
地下鉄ビルができたときも、凌雲閣は壊れたけど、地下鉄ビルはすごい、と書いてあって。かなりマニアックな。ちょっと見所が違うんです。鉄筋コンクリートが良い、とか。
鉄筋コンクリートが良い?やっぱりマニアじゃないですか、どう考えても(笑)
みんなが言うならマニアですよ。絶対(笑)
そういう位置付けで、もう一回川端康成を読んでみたいですね。
和服とか着ているんじゃなくて。土木マニアとしての川端康成が浮かんでくるかもしれませんね。
座談会アフタートーク
今回の座談会で話題にもなった川端康成。「東京のインフラ解剖」では、川端康成をはじめ、永井荷風の記述を引用して紹介している事例があります。ぜひ、当時の様子を思い起こしながら、まち歩きをしてみてはいかがでしょうか?