東京インフラ052 奥多摩橋
多摩川では、青梅を基点に扇状地が広がる。奥多摩橋は、その扇頂よりやや上流に架かる。多摩川を<背骨>とするならば、<骨盤>あたりに架かる橋といえよう。 そこには深い渓谷が広がり、トラスとアーチを組み合わせたブレースドリブ・ […] ...
東京インフラ060 中央線
武蔵野台地を東西に切り裂く鉄道。通常<循環器系>は、<骨格>や<臓器>の間をすり抜けるように、くねくね曲がるのが普通だが、この東京の<大動脈>は、立川・東中野間の27.4kmを定規で引いたかのように、ひたすらまっすぐ進む […] ...
東京インフラ063 京浜・京葉工業地帯
東京湾の左右二葉からなる器官。グリコーゲンの生成・貯蔵、胆汁の生成、有毒物の解毒など多様な機能を担う<消化器系>で最大規模の<肝臓>にあたる。幕末の石川島をはじめ、海との際は、常に工業化の最前線だった。 京浜臨海部の工業 […] ...
東京インフラ005 新永間市街線
東京駅のやや北から新橋駅のやや南まで達する赤煉瓦アーチの高架橋は、現在も山手線と京浜東北線の電車が複々線で往復している。わが国最初の高架鉄道は、1904年に完成した本所(錦糸町)~両国橋(両国)間であったが改築されて現存 […] ...
東京インフラ029 御茶ノ水橋梁
御茶ノ水付近で神田川に架かっている橋梁は、そのほとんどが神田川のはるか上空で山手台地を跨いでいるが、東京地下鉄丸ノ内線の御茶ノ水橋梁は地下鉄の橋なので、最も低い水面すれすれの場所を通過している。神田川は今も舟運が行われて […] ...
東京インフラ023 常磐橋
明治のはじめ、都市近代化の主な担い手は、政府に雇われた外国人技術者・お雇い外国人であった。彼らは、鉄道、水道・下水道、煉瓦構造物など、日本人が見たこともないインフラを次々と東京にもたらした。それは、まさに文明開化の風景で […] ...
東京インフラ061 国分寺崖線
武蔵野台地は、厚い火山灰の層・関東ローム層で覆われ、地下水脈が深い。そのため、かつては水を求めて大きく深い井戸が掘られた。これは「掘兼(ほりかね)の井」と呼ばれ、 「武蔵野の 掘兼の井も ある物を うれしく水の 近づきに […] ...
東京インフラ053 小河内ダム
東京では、都市の成長に合わせて極めて短いスパンで水道拡張工事が行われた。1911年に玉川上水を改良して近代創設水道が完成すると(羽村取水堰の改築はその成果の一つ)、わずかその2年後に第1次拡張工事に着手され(その成果が村 […] ...
東京インフラ062 生麦ジャンクション
首都高は、開通からまもない1968年にはすでに川崎・横浜まで延伸し、以来、東京だけでなく首都圏の<大動脈>として機能し続けている。1990年代までには湾岸線が横浜まで開通し、東京と横浜が一本線ではなく、複数の線で結ばれ、 […] ...
東京インフラ012 葛西臨海・海浜公園
干潟を人工的に復元し、工業化により失われた自然環境を再生した左右の<人工肺>。臨海公園を核とした緑のネットワークに囲まれるように、都市再開発用地、住宅用地、流通業務用地、下水処理場用地といった<循環器系>と一体的に計画さ […] ...