ドボ鉄045安治川を跨ぐ
大阪市内を21.7kmで一周する大阪環状線は、すでに昭和戦前期に開業していた西成線(大阪~西九条間)、城東線(天王寺~京橋~大阪間)、関西本線(今宮~天王寺間)と、大阪臨港線と呼ばれた貨物支線(今宮~大阪港間)の一部区 […] ...
ドボ鉄044客貨分離の実現
かつての日本の停車場は、旅客と貨物の両方を扱う客貨兼用駅として機能することが基本で、同じ駅の構内で旅客輸送と貨物輸送を行っていた。明治時代の半ばになると東京では秋葉原駅や隅田川駅が貨物専用駅として開設され、さらに有楽町 […] ...
ドボ鉄043師団の駅から動物園の駅へ
人口約33万人の北海道旭川市は、札幌に次ぐ道内第2の人口を誇り、道央の中心地として、また函館本線、宗谷本線、石北本線、富良野線が集中する鉄道の要衝として繁栄している。かつて旭川には陸軍第七師団が置かれ、「北鎮」の名で北 […] ...
ドボ鉄042丹那トンネルと丹那断層
東海道本線熱海~函南間の丹那トンネル(延長7,804m)は、1918(大正7)年に工事を開始し、1934(昭和9)年に完成した。その間、2度の大きな地震に遭遇したが、1923(大正12)年の関東大震災では、坑内に地鳴り […] ...
ドボ鉄041宮川を渡る特異なトラス
紀勢本線の多岐を起点として鳥羽の間を延長29.1kmで結んでいる現在の参宮線の歴史は、参宮鉄道という私設鉄道にさかのぼることができる。参宮鉄道は、その名の通り伊勢神宮への参拝客を運ぶために設立された鉄道で、1893(明 […] ...
ドボ鉄040有明線の建設と初めてのポンツーン工法
●有明線の建設 博多方面から長崎方面へ至るルートは、九州鉄道によって開設され、1898(明治31)年に鳥栖~長崎(現在の浦上)間が全通した。その経由地は、早岐、大村、諫早を経由し、長崎へと至るルートで、1907(明治4 […] ...
ドボ鉄039江戸城を再利用した鉄道
東京の都心を東西に横断する中央本線のうち、新宿以東は甲武鉄道市街線として建設され、1894(明治27)年に新宿~牛込(のち廃止され飯田橋)間が開業した。 この鉄道では、都市内に乗り入れる路線として、踏切を設けないこと […] ...
ドボ鉄038自営電力の確保
国有鉄道では、1919(大正8)年に鉄道電化の方針が閣議決定されたことを受けて、1921(大正10)年に鉄道省本省に電気局を設置し、その本格的な推進体制を整えた。 国有鉄道の路線は、すでに一部が電化され、自営の火力発 […] ...
ドボ鉄037御所をくぐったトンネル
中央本線の四ツ谷~信濃町間で、緩行下り線(各駅停車の下り線)がくぐっている煉瓦造のトンネルは、かつてこの線を建設した甲武鉄道が1894(明治27)年に完成させた。このトンネルは、旧御所トンネルという名が示すように、東宮 […] ...
ドボ鉄036レールの製造
わが国におけるレールは、鉄道開業以来、外国製品を輸入していたが、1901(明治34)年に官営八幡製鉄所(現在の日本製鐵八幡製鐵所)が操業を開始し、同時に国産レールの製造がスタートした。製造にあたっては、ドイツから職工長 […] ...