ドボ鉄027鉄道省の翼
鉄道の路線調査などに空中写真を適用することは、昭和戦前期に南満洲鉄道で試みられていた。1932(昭和7)年に現地を視察した鉄道省熱海建設事務所長の平山復二郎(1888~1962)は、帰国後に陸軍陸地測量部の協力を得て、下 […] ...
ドボ鉄026わが国最初のシールドトンネル掘削機
日本におけるシールドトンネルの歴史は、1917(大正6)年に着工した羽越本線・羽後岩谷~折渡間の折渡トンネルに始まる。折渡トンネルの工事は、膨張性地質による強大な地圧に阻まれ、これを克服するために、わが国最初のシールド工 […] ...
ドボ鉄025宮崎への鉄路
肥薩線の吉松と、日豊本線の都城を結ぶ延長61.6kmの吉都線は、日豊本線の宮崎~都城間の50.0kmと併せて、「宮崎線」の建設線名称で建設が進められた路線で、1910(明治43)年4月に着工した。路線は、吉松から霧島山の […] ...
ドボ鉄024スイッチバックの駅
1903(明治36)年、延長4,656mの笹子トンネルの完成によって中央本線はようやく甲府盆地へと達し、同年6月11日には、鉄道作業局長官・古市公威を迎えて甲府駅頭で初鹿野(現・甲斐大和)~甲府間の開業式典が挙行された […] ...
ドボ鉄023塗工部の活躍
初期の鉄道工事で架設された橋梁は、やがて明治末になると一斉に塗装の塗り替え時期を迎えたが、塗装工事を専門とする職人は少なく、その養成が急務であった。国産洋式塗料の草分けである日本ペイントでは、鉄道局の要請を受けて、19 […] ...
ドボ鉄022『泥流地帯』の線路
北海道のほぼ中央に位置する標高2,077mの十勝岳は、活火山としてしばしば噴火活動を繰り返していたが、1926(大正15)年5月24日の噴火は、山麓の富良野原野一帯で死者・行方不明者144名、損壊建物372棟という甚大 […] ...
ドボ鉄021八王子をめざして
京王電鉄は、その名の通り、東京と八王子を結ぶ鉄道として1910(明治43)年に京王電気軌道として設立された。京王電気軌道は、軌道法に基づく鉄道として発足し、将来は東京市街鉄道(のち東京市電を経て東京都電)との接続を考慮 […] ...
ドボ鉄020アメリカ系トラスの登場
高山本線の西富山~富山間の新神通川橋梁は、「新」と称しているが、実は神通川に架かっている最も古い鉄道橋である。今回紹介する「神通川鉄橋」の絵葉書は、北陸本線の新神通川橋梁として、1908(明治35)年に完成した際の頃の絵 […] ...
ドボ鉄019山の地下鉄
東海道本線の豊橋を起点として、中央本線の辰野までを結ぶ飯田線は、中央構造線にそった急峻な地形を克服して、1937(昭和12)年に全通した。路線は、豊川鉄道(豊橋~大海)、鳳来寺(ほうらいじ)鉄道(大海(おおみ)~三河川 […] ...
ドボ鉄018架空線式で最初の地下鉄道
わが国における地下鉄道の歴史は、1927(昭和2)年に開業した東京地下鉄道の上野~浅草間に始まるが、それに前後していくつかの民鉄線で地下線が建設されていた(1925(大正14)年に開業した宮城電気鉄道仙台駅や、1928 […] ...