四国インフラ067 大宮橋
愛媛県西条市の市街地から自動車で1時間弱。四国山地山中の巨石がころがる荒々しい渓谷に分け入ってゆくと、こつ然と瀟洒な橋が姿を現す。大宮橋である。渓谷を一跨ぎにするアーチの力強さは訪れた者を圧倒し、アーチの上に小気味よく並 […] ...
四国インフラ066 石鎚山
石鎚山といえば、火山活動と断層により形成された巨峰は男性的な雄姿で、愛媛を代表とするシンボルである。 「石鎚も南瓜の花も大い奈り」(富安風生) たとえばこの句は、石鎚山の雄大さと南瓜の素朴さから愛媛の風土を表現している。 […] ...
四国インフラ065 多島海
青い凪の海に浮かぶ島々は、瀬戸内を行き交う全ての人々をやさしく迎えてくれる。この穏やかな海は、漁場としての役割はもちろんのこと、<大動脈>としての航路や橋が島々をつなぎ、四国の地に刺激を与え、この土地の豊かな風土を育んで […] ...
四国インフラ064 西瀬戸自動車道
海に橋を架けることは夢でしかなかった。 しかし、明治22(1889)年5月、その6年前にアメリカで世界初の本格的吊橋のブルックリン橋が完成したことを受け、香川県の県会議員大久保諶之丞は「塩飽諸島ヲ橋台トナシ、山陽鉄道ト架 […] ...
四国インフラ063 今治城・吹揚公園
「ちゃぷぅーっん、ちゃぷぅーっん。」潮風が掘りの水面をゆらす夕方。ランドセルを背負った一団が堀沿いの柵から身を乗り出し、水中を泳ぐ魚を食い入るように見つめている。今治の風景だ。 城内に舟入を備えた日本屈指の海城「今治城」 […] ...
四国インフラ062 芸予要塞小島砲台跡
明治初頭、欧州列強の艦船に備えるため、政府は沿岸要塞構築の検討を開始した。艦船が瀬戸内海に侵攻するためには、紀淡、鳴門、豊予、下関、これら4海峡のいずれかを通らなければならない。このうち、豊予海峡だけは海峡幅が広く、当時 […] ...
四国インフラ061 三津浜港・三津の渡し
本州や九州、周辺の島々と四国を結ぶ<大動脈>が今も昔も愛媛を支えている。かつては、その<大動脈>から人や物が三津浜港に入り、伊予の国の各所へと行き渡り、またこの港から送り出して都市の文化や経済の発展を促してきたのである。 […] ...
四国インフラ060 道後温泉広場
「おれはここへ来てから、毎日住田の温泉(道後温泉)へ行くことに極(き)めている。ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが温泉だけは立派なものだ」(夏目漱石) 夏目漱石の小説「坊ちゃん」での一説にも登場し、日本最古の […] ...
四国インフラ059 湯築城公園
松山の城といえば、松山城を思い浮かべる人が多いだろう。実はもう一つ、松山城と共に日本百名城にも選定されている湯築城がある。湯築城は、中世の伊予国の守護であった河野氏が居城としており、南北朝期から戦国期の間、伊予国の<脳> […] ...
四国インフラ058 大街道・銀天街
松山の中心部は、戦災で多くの建物が焼けてしまったため、古い建築物はほとんど残っていないが、かつて松山藩が形成した城下町の武家屋敷街と商人街の地割りや道筋は今も残り、当時の面影を感じることができる。武家屋敷街の跡地は、官公 […] ...